今回は、平成29年12月2日に、足利日赤で行った「第3回腎不全食事療法実践講座」にご出席の皆様に、お約束した事をご呈示致します。
 随時尿から、1日の食塩摂取量と蛋白摂取量を計算する方法です。
 
 採血で血清クレアチニン(mg/dl)、随時尿で、尿中クレアチニン(mg/dl)、尿中ナトリウム(mEq/L)、尿中尿素窒素(mg/dl)を測定します。
 各施設により単位が異なる場合がありますので、ご注意ください。

 計算には、身長と体重、年齢が必要です。

まずは、こちら(クリック)からエクセルファイルをご自分のコンピューターにダウンロードしてみてください。  
       
  食事計算式(Excel)

 ステップ1氏名、検査日は必須ではありません。
 ステップ2必須入力項目に、年齢体重身長血清クレアチニン(mg/dl)
                        尿中クレアチニン(mg/dl)尿中ナトリウム(mEq/L)尿中尿素
                        窒素(mg/dl)を入力します。

 ステップ3右側に、推定Cr排泄量、Na排泄量が表示されます。これは計算
                        用です。その右に、結果が示されます。推定食塩摂取量推定
                        蛋白質摂取量
が表示されます。


 次の患者の計算をする場合には、必須項目を入力後、右側の黄色い部分(計算式)をコピーしてください。
  
注意点
  1) 最も信頼おけるデータは、早朝空腹時の尿で測定した場合です。
   2) 随時尿では、朝食を抜いて昼頃に測定した場合は、食後では、
        大きく出る可能性があります。
   3) 尿が薄い場合には、思わぬ結果が出る事があります。
   4) 私の経験では、概ねの傾向を見るのには十分と思います。
        同一個人では、信頼のおける程度の再現性を認めます。
   5) 蓄尿と比べると精度が劣りますので、あくまでも参考値として用いて
        ください。

 このシートを個人毎に作成して、経過を見る方法があります。
 個人毎にファイルを作成するとよいでしょう。
 「図作成」を開いてください。「別の名前で保存」で患者のファイルを作成します。
 原則的な方法は、上の方法と同じですが、eGFR(ml/min)と尿蛋白濃度(mg/dl)を入力してください。
 作図のためには、検査日の入力が必須です。
 
 検査日が多くなった場合には、図をクリックすると、「検査日、eGFR、尿蛋白」が枠で囲まれています。この枠の右端を下にドラッグすると、作図が完了します。
 
 おまけとして、図にy=-0.0274x+1229.5という数字が表示されています。これは、eGFRの近似式です。Xの係数は、1日当りの腎機能悪化速度を表しています。下の方に、xの係数を入力すると、その下に、1年間の腎機能悪化速度が表示されます。

 この数字を用いると、透析導入をeGFR 5ml/minとすると、それまでの時間が計算できます(月)。
 基準日は、透析予想の黄色枠をダブルクリックすると、検査日に枠が表示されます。その枠を、再診検査日に合わせると計算できます。
 検査日から、何か月後にeGFRが5ml/minになるかを予想します。
 屈曲点がある場合には、図をクリックして、枠が表示されますので、その枠を任意の部分に合わせると、その間の悪化速度が計算できます。


皆様の日常のお仕事に少し役に立てれば幸甚です。
 今回は、平成29年12月14日に、新潟市で行われた「平成29年度第1回市町村国保・保険担当者研修会」にご出席の皆様に、お約束した事をご呈示致します。
 3年間以上の検診データーを入力する事で、年間の腎機能悪化速度を、エクセルを用いて計算する方法です。

 まずは、こちら(クリック)からエクセルファイルをご自分のコンピューターにダウンロードしてみてください。  
      
 悪化速度計算式(Excel)

 ステップ1:各患者の日付eGFRを入力あるいはペーストする
 ステップ2:図に表示された、y=○○○ xの係数 ○○○を入力する
 ステップ3:結果に数値が表示されたものが、悪化速度ml/分/年です。

 3年以上の場合には、図をクリックすると、日付とeGFRに青い枠線が現れますので、右下にカーソルを合わせ、左クリックを押しながら、下に必要な分だけ下げてください。原図では7ポイント分にしてあります。
 計算方法は、同様です。
 
注意点
 1) 信頼できる悪化速度計算には、5ポイント以上が必要です。
 2) 各年毎に上下が激しい場合には、解釈に注意が必要です。
 3) eGFRが60ml/分以上では、信頼性が乏しいと考えてください。
   ただし、直線的な場合には、信頼できると考えてよいでしょう。

皆様の日常のお仕事に少し役に立てれば幸甚です。

 院内の写真展示が新しくなりました。私の写真も内科外来の前の廊下に展示させていただいておりますので、一度ご覧ください。
 今回のテーマは、「世界の子供達」です。私が学会などで海外旅行をした時にとった現地の子供達の写真を飾りました。
 このブログに提示した写真は、ピザの斜塔の下で撮ったものです。

世界の子ども達


 今年も、南魚沼で雲海の見られる季節がやってきました。
この写真は、浦佐の毘沙門様の裏にある「西山」の「ツツジ公園」からとったものです。
 前日の夜に星空が見えて、翌日の朝、平地で霧がまいていたら絶好の雲海日よりですので、是非車で「ツツジ公園」にいってみてください。

雲海

 

 当院では、昨年から市民公開講座を行っております。今年も、6回の講座を行い、毎回100人近い住民の皆様のご参加をいただきました。おかげさまで大変好評をいただきました。そこで、来年も、さらにパワーアップして市民公開講座を行いますので、ご期待ください。


 今回は、私がお話ししたのは「入浴について」です。ご参加できなかった方のために、このブログに内容を掲載しましたので、ご一読いただければ幸いです。 
    お風呂は怖い?                 

  「入浴関連死」という言葉をご存知ですか。入浴関連死とは、狭い意味では、「入浴中に何らかの理由で死亡した状態」で、入浴死とも呼ばれます。広い意味では、「洗い場、脱衣場などでの転倒、入浴後部屋に戻っての死亡、さらに洗い場から浴槽内に転落しての死亡」も含めまれます。
  消費者庁の発表によれば、家庭の浴槽での溺死者数は平成26 年には4,866 人で、平成16年の2870人の1.7倍に増えています。そのうち高齢者(65歳以上)が約9割を占めます。しかし、この報告は、実際に起こっている事故の一部で、入浴死は、全国で17,000人にものぼると推計されています。

 また、厚生労働省の研究班の調査では、救急車で運ばれた患者数から推計した入浴中の事故死の数は年間約19,000 人です(平成25年度、入浴関連事故の実態把握および予防対策に関する研究)。これは、死因が溺水以外の疾病等と判断されたものも含みます。

 最近、『ヒートショック』(急激な温度変化が体に及ぼす影響の事)という言葉を耳にされる方も多いと思います。ヒートショックとは、急激な温度変化が体に及ぼす影響の事です。まわりの温度が急激に変化することで血圧や心拍に負担をかけると、身体的な影響をもたらすヒートショックが起こります。入浴死は、冬季に多く、12 月から2月にかけて全体の約5割が発生しています。
入浴中の急死の原因は①虚血性心疾患などの心疾患、②脳血管障害、③溺死などがありますが、このうち心臓疾患が半数以上を占めるといわれています。さらに、意識消失の原因については、①熱中症に陥り意識障害を起こし溺没する、②浴槽から出る、体を洗うなどの動作により、血圧変動が大きくなり一過性脳虚血発作が起こる、③入浴中は座位であること、高温環境で血管拡張を来しやすいことから、低血圧が誘発されて神経調節性失神に至る、④不整脈が関与する、等が考えられています(日本法医学会課題調査報告)。

 入浴関連死は、そのほかにも、長湯をして脱水となり、入浴後床に入ってから脳梗塞や心筋梗塞を起こすなど、入浴が誘因となって死亡する場合もあります。洗い場で子供がはしゃいで、転倒して頭を打って死亡する場合や、子供が浴室で遊んでいて、浴槽に転落するなどの事故もあります。乳幼児の死亡原因では、5歳〜9歳では第一位が不慮の事故で、その30%が浴室内での死亡事故です。年間100件以上とも言われています。

安全に入浴するために、以下の点に注意しましょう。
(1) 入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。
湯を浴槽に入れる時にシャワーから給湯すると、シャワーの蒸気で浴室の温度が上がります。沸かし湯の場合は、浴槽の湯が沸いたところで、十分にかき混ぜて蒸気を立て、蓋を外しておくことも良いでしょう。
(2) 湯温は41 度以下、湯に漬かる時間は10 分までを目安にしましょう。
のぼせてぼうっとするなどの意識障害が起こると、やがて体温は湯の温度まで上昇し、熱中症になる可能性もあります。
(3) 浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。
入浴中には湯で体に水圧がかかっています。入浴中の血圧は、普通の人でも200mmHg以上にまで上がっているといわれています。その状態から急に立ち上がると体にかかっていた水圧が無くなり、圧迫されていた血管は一気に拡張し、脳に行く血液が減り脳は貧血状態になり一過性の意識障害を起こすことがあります。いわゆる、湯あたりです。浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。
(4) アルコールが抜けるまで、また、食後すぐの入浴は控えましょう。
アルコールを飲んだ後は、血管が拡張して血圧が下がりやすい状態です。そのような状態で入浴すると、入浴中に血圧が上昇し、入浴後の血圧が極端に低下します。高齢者では、食後に血圧が下がりすぎる食後低血圧によって失神することがありますので、食後すぐの入浴は避けましょう。体調の悪い時や睡眠薬等の服用後も入浴は避けましょう
(5) 入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらいましょう。
入浴中に体調の悪化等の異変があった場合は、早期に対応することが重要です。



入浴者の異常を発見した場合の対処法


浴槽でぐったりしている人(溺れている人)を発見したら、
1.浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。
2.入浴者を出せるようであれば浴槽内から救出する。ただちに救急車を要請する。出せないようであれば、蓋に上半身を乗せるなど沈まないようにする。
3.浴槽から出せた場合は、肩を叩きながら声をかけ、反応があるか確認する。
4.反応がない場合は呼吸を確認する。
5.呼吸が無い場合には胸骨圧迫を開始する。
6.人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返えるとよいでしょう。できなければ胸骨圧迫のみ続けるだけでも効果が期待できます。

 入浴中の急死は昔からありましたが、検視・検案の対象になることは少なく、死因も「湯あたり、脳卒中(脳溢血)、心筋梗塞」などで、「溺死」が前面に出ることはありませんでした。しかし、近年高齢者人口の増加に伴い、これが看過できない問題になってきています。
交通事故死は、年間5000人以下なのに、ほぼ毎日報道されています。しかし、入浴関連死はその数倍もあります。入浴関連死は防げる死因です。本来ならば、マスメディアでは「入浴関連死」をもっと報道すべきです。
浴槽内で死にたくなければ、入浴しないことが一番ですが、入浴するならば、それだけの覚悟をしてください。

 


 昨年に続きまして今年も、各地区での健康づくり推進のための住民講演会を行います。
 【日時】  7月13日(木) 午後7時から8時30分
 【会場】 
大和地区 東地域医療センター 南魚沼市茗荷沢268
 【内容】
「生活習慣病と知らないと怖いCKD(慢性腎臓病)」

   ご近所の方は、ふるってご参加ください。

今後も、
 9月と10月頃に他の地区で行う予定です。



院内の写真が更新されました

 南魚沼市の写真愛好家にお願いして、院内に写真を展示してありますが、この度、写真が更新されましたので、是非ご覧ください。ちなみに、私の写真も飾らせていただいておりますが、こちらも更新致しましたので、お楽しみください。 

  今回のテーマは、「尾瀬」です。その内の1枚を掲載します。尾瀬の入り口である、「山の鼻」の休憩所からみた白樺林と奥にニッコウキスゲが咲いています。

尾瀬の風景